概要
コペンハーゲンから北へ約30キロ、対岸にスウェーデンを望むバルト海エーレスンド海峡に面した都市ヘルシンゲルの岬に建つクロンボー城。元々は1420年ごろに、当時のデンマークの王が北欧統一の過程で疲弊した経済を立て直すために、海峡通行税を徴収する目的で建設した砦でした。ここで集められた莫大な額の通行税は数百年にわたりデンマーク王国の経済的基盤として絶対王政を支えたといいます。
1585年にフレデリク2世によって大規模な改造がなされ、より、強固な要塞となり、王宮の機能が付与されました。その後の増改築の結果、砦は三階建となり、四方を翼廊に囲まれ、この建物を表す特徴的なひし形の城館の一角は灯台となりました。

当時、煉瓦造りの重厚な姿は北欧ルネサンス様式の傑作と称され、この頃からクロンボー城と呼ばれるようになりました。
ジェイクスピアの戯曲の舞台のお城
この城は「生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ。“To be, or not to be, ― that is the question.”」で有名なイギリスの劇作家、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「ハムレット」の舞台としても有名で、毎年夏にはお城の中庭で「ハムレット」の演劇会が上演されています。

地図
クロンボー城への行き方
コペンハーゲン中央駅からヘルシンゲル駅まで列車で1時間、駅から徒歩約10分。
ベストシーズン
6月〜9月