【イタリア】八角形のミステリアスな丘の上の王冠 神聖ローマ帝国フリードリヒ2世の最後の城「デル・モンテ城」

外観から内装に至るまで、全てが「八」で構成された謎多き白亜の城

1セントユーロコインの裏面にも描かれているデル・モンテ城。イタリア南部のプーリア州、アドリアの標高約540メートルの丘の頂に孤高の趣で佇む姿は、その田園風景の中で圧倒的な存在感を放っている。

デル・モンテ城は建物全体が数字の「八」に関係しており、八角形の中庭を八つの八角形の塔が取り囲むという独特の構造。これらの塔は天文学を基にした綿密な計算によって設計されている。

デル・モンテ城の正面入り口。
春分と秋分の日のみ、入り口の扉に朝日が差し込む緻密な設計になっている。

しかし、この城は、要塞や居城としての機能には乏しく、建てた目的は来客用とも別荘とも言われるが、真相はいまだ謎のままである。

城の中央に位置する八角形の中庭。見上げる空までもが八角形に切り取られている。そして、この中庭にできる影の長さは日時計の役割も果たしており、夏至の夜に中庭に立つと、頭上にはベガが輝くという。

この不思議なお城を建てたのは、神聖ローマ帝国皇帝フリードリヒ2世。

彼は南イタリア各地に200以上もの城を建てており、デル・モンテ城は、最後の城として13世紀中頃に建てられた。内部はゴシック様式とイスラム様式が混在しており、異文化に寛容だった皇帝の趣向が凝らされている。

皇帝の死後、城は後輩の一途を辿ったが、19世紀末に国有化されて修復が勧められ、城は美しい外観を取り戻し、1996年世界遺産に登録された。

アクセス

バーリ中央駅からアンドリア駅まで列車で約1時間、駅から車で約20分。

ベストシーズン

6月〜8月

開館時間

4月〜9月:10:15〜19:45
10月〜3月:9:00〜18:30

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